やさしいこころ

私たちShojin-Projectは、9月に
静岡県にある幼稚園・保育園を訪れ
『いたいのいたいの とんでいけ』という題で
「おぼうさんげき」を上演しました。
毎年、伝えたい仏教の教えをひとつ決め
台本から演出まですべて自分たちで手掛けています。
今年のテーマは「慈悲」です。
悲しんでいるお友達を見かけたら
「元気になってほしいな」
「楽しい気持ちになってほしいな」と思って行動する。
そんな温かい「やさしい心」は
みんなの中にもちゃんとあるんだよ
というメッセージを劇を通して届けました。
昨年は演者として舞台に立っていた私ですが
今年は記録係として参加し
演者の登場を待つ子どもたちの表情や
劇中の反応を客席から見守りました。
盛り上がる場面では大きな声を出し
真剣な場面では静かに見入ってくれる子どもたち。
そんな素直な反応が合わさることで
やっと「おぼうさんげき」が完成したのだと実感しました。
上演後は、園児たちと一緒に
給食を食べ、教室で遊んで過ごしました。
普段幼い子どもたちと接する機会が少ない私は、
その素直な姿勢にハッとさせられることが
何度もありました。
例えば、おもちゃを使うときの
「貸して」「いいよ」のやりとり。
何かあったときにすぐ口から出る
「ごめんね」や「ありがとう」。
そこには余計なプライドや駆け引きなどなく
自分の気持ちと相手への思いやりが
まっすぐな言葉となって表れていました。
大人になるにつれて、どうしても
周りの空気を読みすぎたり
「言わなくても伝わるだろう」と
考えたりして、素直に言葉にすることが
難しくなるように感じます。
園児たちの素直なやり取りは、
私たちがいつの間にか忘れていたことを
思い出させてくれたように感じました。
今回テーマにした「慈悲」という教えや
「やさしい心」は、難しい知識ではなく
こうした日々の素直な言葉や態度の中に
息づいているのだと、園児たちの姿から
私自身が深く学ばせてもらいました。
子どもたちに伝えるために訪れたはずの場所で
本当に大切なやさしい心を受け取っていたのは
大人である私の方だったのだと感じました。
慧悟





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