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おかげさまです

日常的によく耳にしますが、「おかげさま」という言葉に考えてしまう時がありました。


残暑が厳しい今年の9月末のことです。地元の市場に行った時、魚を売っているハツラツとしたおばあちゃんがいました。お店の前を通ると明るく声をかけられ、話をしてみると私と同じくらいの20代のお孫さんがいるそうです。

「お孫さんお元気ですか」と尋ねると、おばあちゃんは「おかげさまで元気だよ」と答えました。私は「おかげさま」って、おかしいなと疑問に思いました。そのお孫さんに何もしてないどころか、お孫さんの存在もたった今知ったばかりです。

日常的に「おかげさま」は、感謝の心を表わします。

その「お陰」とは、神仏の助けや加護のことをさしていますが、そこから自然や人から受ける恩恵や力添えをいうようになりました。また、「お陰様」の文字からわかりますように陰の見えないところで、多くの方々に支えられている。つまり、私たちは生まれてから今日まで、自然の恵みや多くの方々とのご縁の中で生かされているということです。そのご縁が巡り巡って、初めて会った人や顔も知らない人,全てに言えることであります。

話は戻り、市場のおばあちゃんのお孫さんと何らかのご縁で繋がっていると考えるとおばあちゃんが言った「おかげさま」という言葉には、誰に対しても感謝の心を表すものなのだと思いました。

菊地志門

(10/27の駒沢坐禅教室より)


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