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今を生きるという教え

私が修行道場で修行していた頃、

ある老師が私に、事あるごと次の様に話してくださいました。

「いままでどうしてきたかではなく、今どう行動するかが大事なんだよ」と。

私に怠け心が出てくるとすぐに老師は見抜き、叱ってくださいます。

この「今を生きる」という教えはこの坐禅堂の木版にも書かれています。

いつも坐禅堂に入る前にパコパコと鳴る鳴らし物が木版です。そこには

このように書かれています。皆様も後でご確認ください。


「生死事大 無常迅速 各宜醒覚 慎勿放逸」

(しょうじじだい  むじょうじんそく

おのおのよろしくせいかくすべし  つつしんでほういつなることなかれ)


この言葉は

いつ死んでしまうかわからない私たちは今をどう生きるかが大事である。

怠(おこた)ることなく精進しましょう。

という意味です。

今は修行道場を離れ、あの老師になかなか会うことはできませんが、

坐禅の最後にいつも鳴る木版の音を聞くと私はあの老師に

「坐禅はこれで終わるけれども坐禅を行じたあとどう生きるかが大事だぞ」

と励まされている気がして身が引き締まる想いがするのです。




山岸弘明

(2018/7/19の駒沢坐禅教室より)



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